地雷を踏んだらサヨウナラを読んで思った事

外遊び

皆さんは、一ノ瀬泰造をご存知ですか?
フリーの戦場カメラマンで、ベトナム戦争時にカメラマンとして活躍した1人です

戦場と外遊びは似ても似つかない物ではあるのですが、一ノ瀬泰造の著書『地雷を踏んだらサヨウナラ』を読めば真剣に遊ぶ事は、こんな人の事を言うのだろうと思います

一ノ瀬泰造の紹介

  • 名前一ノ瀬いちのせ 泰造たいぞう
  • 生年月日:1947年3月10日
  • 出身地:佐賀県武雄市武雄町
  • 職業:戦争カメラマン
  • 死亡確認:行方不明から約6年後の1979年に遺体が発見
  • 享年:26歳

一ノ瀬泰造(いちのせ たいぞう)は、1947年、佐賀県武雄市に生まれました

1970年、日本大学芸術学部写真学科を卒業しその後は報道写真家としての道を進みました

1972年3月にカンボジアへ渡り、フリーの戦場カメラマンとしてベトナム戦争の取材を開始し彼の写真は「アサヒグラフ」や「ワシントンポスト」など、国内外のメディアで広く取り上げられ、注目を集めました

1973年11月、一ノ瀬はアンコールワットへの単独潜行を試み、そのまま消息を絶ちました

行方不明から9年後の1982年に両親によって死亡が確認され、享年26歳という若さで倒れた一ノ瀬でしたが、その生き方はまさに鮮烈で熱い魂を持った報道写真家でした

彼の姿勢を象徴する言葉として、「アンコールワットを撮りたい、できればクメール・ルージュと一緒に。地雷の位置も分からず、行き当たりドッカンで、最短距離を狙っています、、、、」という一文があります

この言葉からも、戦場という危険な環境にあっても、自らの夢を貫き真っ直ぐに進む彼の熱意と覚悟が伝わってきます

一ノ瀬泰造の人生は、戦場ジャーナリズムにおいて今なお語り継がれ、多くの後進に影響を与え続けています

自分のやりたい事がはっきりとし、しかも戦場と言う過酷な状況下でもワクワクしているのが伝わってきます

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『地雷を踏んだらサヨウナラ』を読んだ感想

地雷を踏んだらサヨウナラ 出典

アンコールワットを訪れた際に現地の日本人経営のゲストハウスで、一ノ瀬泰造の墓が地図に記載されているのを偶然目にしました

その時はただ「日本人の墓があるんだ」と思っただけで、特に気に留めることなく通り過ぎました

そして、アンコールワットやベンメリヤ遺跡を観光してカンボジアを堪能し、帰国しました

帰国後、一ノ瀬泰造について少し調べてみたところ、彼が驚くほどカッコいい生き方をした人物であったことを知り、彼の墓を訪れなかったことを後悔するばかりでした

この本には、彼が親や恩師、同僚、友人に宛てた手紙が収められており、泰造がごく普通の26歳の青年だったことが伝わってきます

「誰それが可愛い」とか「ラーメンが食べたい」、「あいつ、元気にしてる?」といった素朴で飾りのない言葉の数々は、気取らない彼の人柄を感じさせます

戦地で写真を撮るという危険を冒さなくても良かったのに、彼にはそうした使命感よりも、「アンコールワットが綺麗で、それを撮りたい」という純粋な想いがあったようです

そこには「俺がいなければベトナム戦争の現状が伝わらない」といった責任感や大げさなジャーナリズム精神はなく、ただその美しさを収めたいという気持ちだけがあったように思います

どんな状況でも物おじせず、前に進むその気概や、やたらとポジティブな性格は見習いたいと感じました

また、この本には泰造を気遣う母親の心情も描かれており、「母はやはり強し」と思わされます

息子の性格をよく理解したうえで、無理をしないようにと願う母の想いが胸に響きます

この本もまた、息子を想う母が作り上げたものなのだと知ると、さらに深い感動が湧き上がります

僕が学んだ事

地雷を踏んだらサヨウナラ 出典

『地雷を踏んでサヨウナラ』を読むまで、僕はベトナム戦争の悲惨さやクメール・ルージュの思想についてほとんど知りませんでした

当時、多くの国際的な戦場カメラマンが命をかけて戦場を記録していたことも、この本で初めて知りました

アンコールワットが今でこそ観光地となっていますが、当時はクメール・ルージュの拠点であったことも驚きでした

学校では「戦争は悲惨だ」と教わりましたが、一ノ瀬泰造の写真には、現地の人々や兵士との距離がとても近く、生々しさがありました

その写真を通して、戦争の悲惨さが改めてリアルに迫ってきました

また、戦地へ向かう彼を心配する家族や友人の姿にも触れ、多くの人に支えられながら生きる意味を見直すきっかけになりました

泰造のように、自分のやりたいことを貫く姿勢というのは、形はどうあれ本当にカッコいいことだと学びました

地雷を踏んだらサヨウナラはどんな本?

地雷を踏んだらサヨウナラ 出典     泰造が夢にまでみたアンコールワットへの道

この書籍は、一ノ瀬泰造が両親や恩師や友人に送った手紙や泰造の日記を集められて作られた本です

手紙が重複している所もあり、さっきと同じ内容だと思う場面もありますがそれも生の泰造を表すのに必要な要素となっています

戦場から送られて来る手紙には、泰造の戦場カメラマンとしての心理や自分が今どうして居るのかが垣間見れて、当時の状況が生々しく描かれています

戦場では、悲惨な惨劇ばかりでは無く時には友達と飲みかわしたりして楽しみもあったみたいです

泰造の当時の日記は、ベトナム戦争の情勢を知るには良い資料です

しかも、難しく描かれておらず泰造の心情や意気込みが感情的に描かれてなんだか楽しくなってきます

アンコールワットを撮れれば死んでも良いとか、時には行き過ぎた行動をとるのですが、自分の信念の為には抑え切れない衝動や情熱がここまであって、行動できる事は本当に羨ましいと思いました

泰造の凄いところは、現地の人達に慕われ行動を共に出来る事です

ベトナムの兵士に、行動を許されたり村人達に慕われ村に住んだりしたりして、泰造の人間性を垣間見れます

僕の泰造への印象は、情熱的で頑固でとっても良いやつなんだなって思いました

是非皆さんも読んでみて下さい


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